ことばのアレコレ

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  • SHUNSUKE SHIMIZU

2017/11/30「しゅうまつぎ」って??

今年10月、初めて体操の実況をしました。

初めての競技を実況すると、その世界では当たり前に使われていることばでも、
耳で聞いただけでは一瞬「???」となることがあります。
耳で聞いただけでは、というのがポイントです。

①たいせん      「た」にアクセント
②しゅうまつぎ    「しゅうまつ」は平板、「ぎ」で下がる

この2つを聞いて、その瞬間、漢字が浮かびましたか?

②なんて、「え?週末着?? 週末に着るオシャレな服??」と思うかもしれません。

もちろん体操中継の中で使われているわけですし、
「週末着」ではないことはすぐ分かりますが・・・。


世界体操カナダ 放送席より

①体線  ②終末技  が正解です。

僕は実況アナウンサーとして、解説者の方が使うこういった専門用語を、
時々言い換えるようにしています。

①の場合
解説者「この選手は、すごく体線がきれいですね」
清水 「たしかに足先まで伸びて、体の線が美しいですね」

②の場合
解説者「終末技を含めた10技(じゅうぎ)がスコアに反映されます」
清水 「はい、終末わざ、つまり最後の技を含めた10個の技がカウントされるんですね」

解説者の方が専門用語を使うのは当然ですし、
むしろ専門用語を使っていただいた方がそのスポーツに精通した視聴者の方には分かりやすくなります。

僕が意識するのは、あまりそのスポーツに詳しくない方に対しての分かりやすさです。

解説者の方が専門用語を使い、アナウンサーがそれとなく言い換える。
このバランスがベストだと、個人的には思っています。

例に挙げた2つの共通点は、「音読み」であること。

音読みの場合、漢字で見るとすぐに意味が分かりますが、
会話の中で音だけで聞いた場合、なかなかイメージがつきにくいことがあるんです。

音読みの熟語は要注意。
これは漢字をイメージしにくいなという言葉は、言い換えてみてください。

グッと伝わりやすく分かりやすい話し方になります。

担当アナウンサー

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