長年にわたり「警視庁捜査一課9係」に主演して下さった渡瀬恒彦さんが、お亡くなりになりました。
これまで番組を支えて下さったことへ心からの感謝を申し上げるとともに、謹んでご冥福をお祈り申し上げます。



第1話あらすじ

 殺害した遺体を案山子に括り付けるという異様な事件が、この1カ月で3件も続発した。そんな中、静香(野際陽子)が花壇に立てた案山子に括り付けられたかのようにもたれかかる男を発見、直樹(井ノ原快彦)を呼び出すため倫子(中越典子)へ連絡を入れる。
 現場に急行した直樹ら9係のメンバーだったが、男は遺体ではなく絵を描くことに没頭し空腹で倒れていた俊介(中村俊介)だった。倫子のかつてのルームメイトでもある俊介は、ニューヨークで知り合った静香を訪ねて10日前に帰国したが、道に迷い、ようやくここにたどり着いたらしい。以前“恋敵”と勘違いした直樹は、俊介との10年ぶりの再会に戸惑うが、俊介は直樹を「親友」と呼び妙に親しげだ。拍子抜けする9係だったが、倫太郎(渡瀬恒彦)は俊介のスケッチブックに描かれた各地の案山子の絵に感嘆する。
 そんな騒動の直後、今度は本当の第4の“案山子事件”が発生する。やはりこれまでの3件同様、男が遺体となって案山子に括り付けられていたが、ポケットにコンビニのレシートが入っているなど、これまでの遺体とは違う点がいくつか見受けられる。倫太郎はその違いに不審を抱く。
 コンビニのレシートから被害者が清掃会社社員の宮澤と判明する。宮澤は環境保護にも熱心で、環境問題評論家の小松原に傾倒。ボランティア活動も行っていたらしい。志保(羽田美智子)と村瀬(津田寛治)は宮澤と親しかったという小松原のもとへ、青柳(吹越満)と矢沢(田口浩正)は宮澤の別れた妻子を訪ねる。
 一方、宮澤の遺体を調べていた真澄(原沙知絵)も、これまでの3件の事件の遺体との違いを感じ始めていた。そこへサングラスをかけた黛(竹中直人)が突然現れた。黛は真澄の大学時代の恩師で、世界を渡り歩く法医学者として真澄が尊敬する存在でもある。真澄は、検査結果を聞きにやってきた倫太郎と直樹に黛を紹介するが、倫太郎と黛は旧知の仲。真澄は黛が空手の達人で対戦相手が腹痛で逃げ出したというエピソードを披露するが、直樹は同様の話を倫子から倫太郎の武勇伝として聞かされており、違和感を禁じ得ず…。
 真澄によると、過去3件の遺体の死因は自然死、病死だが、宮澤の遺体からは毒物が検出されたという。しかも前の3つの遺体は死後、12時間以上が経過してから案山子に括り付けられていたが、宮澤は死後すぐに括り付けられていた。黛は宮澤の右手が縛られていなかったことから、倫太郎の推理と同じく自殺の可能性も示唆。倫太郎が気にした遺体の首の傷も、黛は「大きな意味を持つ」と注目する。
 そのころ、志保と村瀬は、小松原から宮澤がボランティア活動の一環としてホームレスのテントの清掃や身元不明死体の火葬の手伝いまでしていたことを聞き出す。引っかかりを覚えた志保と村瀬は、宮澤を知るホームレスから話を聞き、宮澤が3人の身元不明者の死体を案山子に括り付けた張本人であることを突き止める。宮澤は自然破壊抗議のために死体を案山子に括り付け、自らも自殺したのか?そのとき倫太郎が宮澤の遺体がかぶっていた帽子で何かを思い出し…。